日本刀の特徴として、鉄があります。鉄というと馴染みのあるような材質が想像されるかもしれませんが、それは明治時代以降に、外国から取り入れた製法で作られているのです。一方で日本刀に使われているものは「和鉄」と呼ばれており、たたら製鉄法で作られている特別なものになっています。和鉄に対して、近代的な製法で作られたものを「洋鉄」と呼び分けています。製法はもちろんですが、大きな違いは原材料になっています。和鉄の原材料は砂鉄であり、洋鉄の原材料は鉄鉱石になっています。もし和鉄以外の鉄を使って刀を作った場合、日本刀と呼ぶことはできません。材料にこだわっているのは、複雑な日本刀作りの工程も関わっているからです。現在の刀鍛冶は五年以上の修業期間を終えた上で、許可を得て刀鍛冶になっています。しかし和鉄以外を使ってしまえば、即廃業と言われるレベルだそうです。
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刀の材料である鉄